明治29年2月15日、
私の祖父にあたる流祖中尾都山が大阪市天満で指南を開始し、
その日をもって都山流を創設したとしております。
この頃より、採譜を積極的に行い都山流楽譜を発刊することにより
都山流尺八楽の拡大発展がみられました一方尺八曲の創作にも
取り組み「青海波」「慷月調」を始めとした「都山流本曲」を発表し、
邦楽界での都山流の地位を高められました。
私の父は12歳にして、二代目中尾都山を継承しましたが、
病気の為、わずが30歳の若さで亡くなりました。
あまりにも早すぎた父の死。その死は継承問題を生み、
様々な出来事が起こり、私は都山流尺八楽会とは別の道を歩むこととなりました。
しかし直系である私は、祖父、そして父の遺志と伝統を受け継ぎ、
新たに「新都山流」とし、多くの方々に支えられ今に至っています。
流祖は幼少にしてすでに尺八楽を学ぶと共に、ヴァイオリンへの関心も示して、
洋楽に心の閃きを覚え、尺八を以て邦楽の新しい方向を示し、国内は勿論海外
にまで、その運動を展開しました。
私たちは、流祖の遺志を大切にして、世界に向かって尺八音楽を発進していき
たいと考えています。これから様々な楽器と演奏する機会も増えることでしょう。
新都山流では、従来の尺八譜に加え、五線譜も取り入れています。
日頃のおけいこのほか、各県支部での研修会や勉強会・各地での講習会を通し
日々研鑽しています。